ASPINA(シナノケンシ株式会社)(本社:長野県上田市、以下ASPINA)は、「あらゆるものの把持に挑戦」をスローガンに電動3爪ロボットハンドの展開を進めております。この度、現在販売中の全ロボットハンド製品のファームウェア(動作を制御するソフトウェア)を変更します。本日よりオートグリップ機能を追加した製品の貸し出し(無償)を開始し、製品への適用は今年度中(来年2月まで)に実施の予定です。
新機能「オートグリップ」は、1つの動作指令で異なる種類の複数のワークをつぶさずにつかむことができる機能です。この機能を活用することで、これまで硬さや大きさ、形状が違う把持対象ワークごとに動作指令の設定が必要であった手間を省くことができます。またワークの識別のために用いていたカメラやセンサなどが不要となることも期待できます。
本機能は、ロボット導入検討時の課題として挙げられることが多い、ロボット制御の難しさを解消するだけでなく、トータルでの投資費用を抑えることに貢献します。
(オートグリップに対応した製品の販売は2023年春(仮)開始予定です。)
これまでロボットハンドユーザーの方から、硬軟の差がある対象ワークをより簡便につかみたいという改善を要望する声をいただいていました。
具体的には、ロボットハンドでつぶれやすく軟らかいワークをつかむ場合に、事前の試運転で把持力の調整が必要となるため、そのための工数が発生していました。また、同じ要素作業の中で把持する対象ワークに硬軟、大小、さまざまな形状が混じっている場合に、カメラによる画像認識や触覚センサで形状の確認をしながらロボットハンドの動作指令につなげる、あるいは対象ワーク別にロボットハンドや搬送ラインを準備するなど、余分の設備の購入が必要となり経費がかさんでいました。
ASPINAでは、これらの課題を解決し作業効率を向上させるために新機能「オートグリップ」を開発しました。現在販売中の全ロボットハンド製品のファームウェア(動作を制御するソフトウェア)を変更し、新たな機能を今年度中(来年2月まで)に販売するロボットハンド全機種に適用します。
ひとつの爪/ひとつの動作指令で複数の種類のワークをつぶさずにつかめる
利用が期待される業界・作業
など、複数のワークが混在する工程全般
例えば、日用品を扱う物流センターなどではインターネットを利用したEC向けの出荷量が増加したことで、ケース単位での販売は減少し、複数商品をセット組にして販売する量が増加傾向にあります。大・小・硬・軟・様々な形状の商品を傷つけないために人の手が必要なのが現状ですが、この作業を自動化したいというニーズがあります。
小ロット多品種生産の現場での組立・検査作業のように、半自動化を推進するために協働ロボットを導入するケースが増えています。ただし、生産対象や検査部品の切り替えのタイミングは多く、その都度ロボットの調整や設定変更などの工数が発生していました。「オートグリップ」機能を使えば、ライン切り替え時にも余分な工数が生まれません。
作業方法の効率化
A:複数の種類のワークに合わせるためにそれぞれ別の協働ロボットで作業していた場合、また、B:カメラでつかむワークを判別してつかむ力を変えていた場合、オートグリップ機能があれば、これらのケースを1台の協働ロボットだけで、しかも画像認識カメラや触覚センサを使わずに作業することが可能となります。
展示会情報
ROBOT TECHNOLOGY JAPAN 2022(ロボットテクノロジージャパン)
会期:2022年6月30日(木)~7月2日(土)
会場:Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
ブース番号:D54
販売について
販売開始:今年度中(来年2月まで)
※オートグリップ機能を追加した製品の貸し出し(無償)は本日(6月20日)より開始します。
「ASPINA」(読み方:アスピナ)は、シナノケンシのコーポレートブランドです。長期成長戦略のひとつであるグローバル市場への展開に向け、広く世界中の関連業界や新規事業や製品を創出しようとするお客様への認知度向上を図ることを目的としています。シナノケンシという社名は変更しませんが、社外向けにグローバルに発信するコーポレートブランドは、「ASPINA」を統一ブランドとして使用しております。「ASPINA」は、「世界中の人びとの希望と快適をカタチに」というミッションのもと、お客様と一緒になって徹底的に考え、当社の技術を活かして、発想とソリューションで新しい製品や事業を実現することを目指しています。
ASPINAコーポレートサイト jp.aspina-group.com
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